僕は読書感想文が1行も書けない小学生だった

小学生の頃、読書感想文の時間が苦手だったという人は少なからずいるのではないでしょうか。
僕はというと「トラウマです」と即答できる程度に読書感想文が苦手でした。

授業時間内に読書感想文を書き終えることができなかった子供は、放課後、教室に集められ、続きを書かされます。
仲間が一人また一人と感想文を書き終え帰宅していくことに焦りを感じながら、それでも自分の筆だけは全く進むことなく。
ただ一人取り残された教室で、「明日に架ける橋」が一日の終業を知らせる中、真っ白に輝く作文用紙には一粒の涙のあとが・・・。

そんなトラウマチックな思い出が胸をよぎります。

文章が書けない理由はライティングの「型」がないから

結局読書感想文は宿題として自宅に持ち帰りとなるのですが、翌日苦し紛れに提出されたそれは、
「○○が○○のようなことになって、僕はかわいそうだと思いました」というような文字数稼ぎのための本文の引用と、ありきたりな感情の箇条書きでしかありませんでした。
感想文なんだからそれでいいんじゃないかと先生には(渋い顔をされながら)言われたのですが、模範例として授業で読み上げられるような感想文には、明らかにしっかりとしたストーリーがあるのが見て取れました。

僕が読書感想文を書けなかった理由はどこにあるのでしょうか?文章力不足によるものでしょうか?それとも本を読んでも何の感慨もわいてこない情緒不足によるものでしょうか?

違うのです。僕が読書感想文を書けなかった理由は、読書感想文の「型」を見つけることができなかったからなのです。
逆に言えばこの「型」さえ分かってしまえば、その本に何の感慨も沸かなかったとしても読書感想文を書くことができるのです。

決めるべきことを決め正しいステップを踏むことができれば、文章はほとんど機械的に書くことができる

ライティングの型を知る一番簡単な方法は、ライティングの型が書いてある本を参考にすることです。
先日紹介した「Webライティング実践講座」がまさにそれなのですが、この本に書かれているライティングの型を引用してみます。

  • 転から考える
  • 見出しを作る
  • あらすじを組み立てる
  • 書き出し語を考える
  • 文章を書く
  • 文章を整える

この型にそって文章を書いていけば、ほとんど頭を使うことなく機械的に文章を書くことができるのです。
実例として、僕が書いたこの本の書評エントリで説明したいと思います。(「Webライティング実践講座」の書評エントリはこの本に書かれている内容を参考にして書きました)

参考リンク: Web開発者よ、「理科系の作文技術」を質にいれ、「Webライティング実践講座」を買おう

転から考える

「Webライティング実践講座」には、文章を書くときは文章に構造を持たせるとしています。構造を持たせるとは、「1. 話にストーリーがある。」「2. ストーリーに起承転結がある。」ということです。

さらに、起承転結は「転」から考えると書かれています。「転」の見つけ方についても言及されており、3つの方法が例示されています。

  1. 当たり前を転にする(テーマが転になる起を考える)
  2. 常識を覆して転にする(解決策を転にする)
  3. プレスリリースを先に書く(使い方を書いてからなにを作るか考える)

テーマが決まっている場合は1の方法を、テーマが決まっていない場合は2の方法を使うのがいいそうです。

書評ですと、特に「こう書かなければいけない」というようなテーマは決まっていません。従って「Webライティング実践講座」がなにを解決するかを考えることになります。

ノウハウ本なので「この本を読むとWeb向けの文章が書けるようになります」というのが一番の論旨だと思います。そのままだとあんまりなので「Web固有の文章技術を楽しく学べる「Webライティング実践講座」」と言い換え、これを転にします。

見出しを作る

Webの文章で最も重要とされているのが見出しです。「Webライティング実践講座」では、見出しの種類は3つあるとしています。

  1. SEO見出し
  2. 煽り見出し
  3. 要約見出し

SEO見出しは検索エンジンなどの機械を意識した見出しです。例題エントリ の場合、「有名なライバルの名前を見出しに含む」というテクニックを使っています。エントリ下部の「関連するみんなの記事」をみてください。「理科系の作文技術」に関するエントリが沢山表示されているかと思います。タイトルや本文にキーワードを含めておくことで、他の人のエントリに僕の書評が関連リンクとして表示される可能性がでてくるのです。「理科系の作文技術」はライティングの分野で最も有名な本の一つです。沢山の人が言及しているので、それだけ僕のエントリが表示される可能性も高くなるという寸法です。

煽り見出しはSNSなどで記事をバズらせるための見出しです。例題エントリ の場合、「権威の否定によるまさかりレーダーへの捕捉」というテクニックを使っています。人間誰しも自分が良いと思ったものが否定されていたら腹が立つものです。「適当なことが書かれていたらまさかりを投げつけてやろう」という人間の性をついたテクニックです。

例題エントリ では色々考えた結果、「Web開発者よ、「理科系の作文技術」を質にいれ、「Webライティング実践講座」を買おう」という見出しをひねり出しました。この見出しに合わせて話を考えていきます。

あらすじを組み立てる

「Webライティング実践講座」では、あらすじはカメラワークであるとして、3種類のカメラワークを例示しています。段落ごとに場面転換をはっきりさせるのが重要なのだそうです。

  1. ズームイン型
  2. ズームアウト型
  3. パン型

ズームイン型は全体から細部へ、ズームアウト型は細部から全体へ、パン型は同列の繰り返しで、場面転換していきます。

例題エントリ の場合、同種の書籍の比較なのでパン型の展開にするのがいいのかなと思います。

書き出し語を考える

「Webライティング実践講座」では書き出し語は、見出しのイメージを裏切る、テーマと反対のことを書くとしています。

宇宙戦艦ヤマトの歌詞を使った例が素晴らしいのですが、要約すると「勇ましいテーマにする場合、書き出しを哀愁のあるものにすることで、テーマに深みがでて伝えたいメッセージがより補強される」ということです。

例題エントリ の場合、見出しを「理科系の作文技術を質にいれ」としているので、反対のメッセージである「理科系の作文技術は名著です」で書き始めてみました。

文章を書く

決めるべきことを決めたので、文章を書き始められるはずです。「Webライティング実践講座」では、書き出し語が決まれば本文は書けるとしています。また、場面転換を繰り返して主張を導けとしています。

「理科系の作文技術は名著です」で始まっているので、まずはそう思った理由を書く必要があります。よって「起」には「理科系の作文技術」が名著である理由が書かれています。

次に「承」を書きます。「起」と「転」をつなぐ段落であり、「起」と「転」は既に決まっているため、「承」に書ける論旨は一意に定まります。よって「承」には「理科系の作文技術は名著ではあるが、Web用の文章は書けない」という論旨が書かれています。
また、段落の変化を明確にするために場面転換を行います。今回は書籍購入のトリガーになった「黒歴史クリーナー」のリニューアルの話を書くことで場面転換を行っています。

次に「転」を書きます。「Web固有の文章技術を楽しく学べる」理由や「理科系の作文技術ではできなかかったことが、Webライティング実践講座だとできるようになった」という論旨を書いています。

最後に「結」を書きます。「結」には本当に言いたかったことを書きます。
「Webライティング実践講座」を買おうよというのが結論です。根拠として「転」の言い換えや要約を書いています。

まとめ

以上で書評が一つできあがりました。
決めるべきことさえ決めてしまえば、なにを書くべきかについてほとんど頭を使わずに文章がかけてしまうのが分かるかと思います。
人の胸を打つような書評ではないかもしれませんが、全く的外れな書評でもないと思っています。

ここに書かれているテクニックは「Webライティング実践講座」の最初の50ページ(序文・目次含まず)に書かれていることです。
僕の読書スピードは1時間に50ページ程度なので、1時間で〜としました。

「Webライティング実践講座」は、人によっては人生を書き換えるレベルの良書なのではと思います。
ブログをこれから書き始めたいと思っている方や、お子様が作文で困っているという方には間違いなくおすすめです。
(買うときは僕のアフィリンクから買ってね(ゝω・)vキャピ)